雨ニモマケズ
皆さんこんにちは!本日の記事は小野寺が担当いたします!
あっという間にゴールデンウイークも終わってしまいました。皆さんは連休をどのように過ごしたでしょうか。
私は、花巻にある「宮沢賢治記念館」へと足を運びました。彼が作り出した情緒・情感深く、風景や叙情豊かな作品を読んでいると、まるで自分が幻想的な世界に迷い込んでしまうような錯覚を覚えました。また、セロ(チェロ)やイラストなど、文芸に止まらない多岐に渡る活躍も強く印象に残りました。
宮沢賢治の作品はどれも非常に有名ですが、特に知名度が高いものの中に「雨ニモマケズ」という詩があります。皆さんも、国語の教科書などで一度は目を通したことがあるのではないでしょうか。この作品は宮沢賢治の遺作であり、彼が思い描く人間の理想像を表しており、私が特に好きな作品でもあります。
雨ニモマケズ
風ニモマケズ
雪ニモ夏ノ暑サニモマケヌ丈夫ナカラダヲモチ
慾ハナク
決シテ瞋ラズ
イツモシヅカニワラツテイル
一日ニ玄米四合ト味噌ト少シノ野菜ヲタベ
アラユルコトヲ
ジブンヲカンジョウニ入レズニヨクミキキシワカリ
ソシテワスレズ
野原ノ松ノ林ノ蔭ノ小サナ萱ブキノ小屋ニイテ
東ニ病気ノコドモアレバ行ッテ看病シテヤリ
西ニツカレタ母アレバ行ッテソノ稲ノ束ヲ負ヒ
南ニ死ニサウナ人アレバ行ッテコハガラナクテモイヽトイヒ
北ニケンクヮヤソショウガアレバツマラナイカラヤメロトイヒ
ヒドリノトキハナミダヲナガシ
サムサノナツハオロオロアルキ
ミンナニデクノボートヨバレ
ホメラレモセズ
クニモサレズ
サウイフモノニワタシハナリタイ
この詩からは、欲に流されず一心に誰かのために生きようとする理想像と、こういう人になりたいとは思っているけどなかなかなれない自分がいるという、理想と現実のギャップから生じる葛藤を感じることができます。それでもなお理想を追求する彼だからこそ、人を感動させる数々の作品を残すことができたのでしょう。
理想的な生き方を貫くことができる人はそうそういるものではありません。しかし、その理想を無理だと諦めてしまわず、追求しようとする姿勢こそ、人として最も大切な姿なのではないでしょうか。
あなたの理想の生き方は、どんな姿でしょうか。
【本日の投稿】
LiA Project 小野寺 一歴
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